利尻島からフェリーで夕方稚内に戻った後、夕食。ここまで来たついでにと宗谷岬の日本最北端に行って来た。霧の中北風が吹きまくり零度近い気温であったが、数人のバイクに乗った若者が同じ目的でやってきていた。早々に稚内まで戻ったが、翌日から登る山は大雪山か、あとは道東の山である。いずれにしてもかなりの距離のドライブとなる。今午後7時であるが行けるところまで行くことにする。昨日と同じ道はつまらないので日本海側を南下して、羽幌の手前で車中泊。翌早朝、羽幌経由、幌加内から士別、比布、上川から層雲峡に向う。この黒岳も30年前に登った山である。今回はあわよくば旭岳までの往復を目論んだのだが。 始発直後のケーブルカーに乗り、黒岳七合目へ。ここまでは何とか曇っていたが次のリフトの途中から雨が降り出す。登山以外の軽装の観光客は殆どここで引き返してしまう。リフト終点で雨具を上下着て完全装備で登り始めると、すぐさま残雪の登山道と変わっていった。残雪を避けて道の脇を通るため、登山道がかなり痛んでいる。黒岳山頂が近づくと名物のオゴジョがちょこちょこ顔を出す。1時間20分で微かに記憶のある黒岳山頂に着く。視界はほとんどない。どのルートを進もうか迷ったが天気も悪いので旭岳はあきらめ、北鎮岳を往復することにする。石室への道に入ると急に人が少なくなる。このルートの周りは高山植物の宝庫である。本州ではほんの少ししかなく大切に保護されているコマクサもそこらじゅうに無造作に咲いている。他にもいろいろな花を観察することができるのだが、何せ名前がよくわからない。 道が突き当たったようになったところがお鉢平展望台で火口を眺めることができる。ここから右手にルートをとると雪渓が大きく道を塞いでいる。本来なら軽アイゼンで登るところであるが持ち合わせがないので滑らないよう、蹴り込みを入れながら慎重に進む。やがてこの雪渓が終わると中岳と北鎮岳の分岐に着く。霧で頂上が見えず、風も強く寒い中を黙々と北鎮岳の頂上へ歩を進める。そこが北海道第2の高峰であることだけが心のささえである。誰もいない頂上を6分であとにし、体が冷えないよう早めに戻ることにする。 三角点記録: 黒岳−3等三角点温泉岳1983.95m |
上記登山のデータ | 登山日:1999.07.15 | 天候:晴、一時霧 | 単独行 | 自家用車、登山旅行 |
登山路:9:10層雲峡ロープウェー−黒岳五合目−黒岳リフト−9:40七合目9:50−11:10黒岳−12:48北鎮岳12:54−13:20お鉢平展望台13:48−14:30黒岳14:48−15:50七合目記帳−16:20ケーブルカー17:00
所要時間6H00M |
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交通往路:利尻山の項参照 | ||||
交通復路 :層雲峡−石北峠−温根湯(入浴)−留辺蕊−北見−津別−阿寒湖−雌阿寒温泉−車中泊−阿寒岳の項に続く |