後立山連峰で一つ残された百名山である鹿島槍ケ岳に登ることにした。今年の梅雨は短く空梅雨に近かった。梅雨明けの後も安定した晴天が連日続いており,絶好の登山日和ばかりである。尿管結石も安定して痛みも無いことからこの週末、出かけることにした。金曜日に休暇をとり、木曜の夜から出発して、扇沢に深夜に着いておこうと思ったのだが、気分が乗らずに、実際に家を出たのは金曜の午後になってからであった。
中央高速を塩尻北ICで降り、昔良く利用した穂高への裏道を行く。大町で食事をして、扇沢のバスターミナルの駐車場に着いたのは20:59であった。途中にあった爺ケ岳の登山口付近にも既に多くの車が止まっていた。水の便などを考え、扇沢に車を停めることにした。勿論3段目以下の無料の場所である。 朝5:15に起きる。朝食は前日買っておいた握り寿し。ゆっくりと身支度を整える。すでに登山者が多数出発していく。9割方が立山方面に行くようである。爺ケ岳の登山口までは車道を約10分、100mほど下り、扇沢の橋を渡ったところを左手に入ったところである。予定していた登山届の提出箱がないのでそのまま登り始める。最初の尾根に上るまでの最初の一時間がきつい登戸聞いていたので、ゆっくり目のペースで調子を整えながら登り始める。ヴァームを飲んでおいたので体脂肪が燃えてくれるのを楽しみに高度を稼ぐ。扇沢のバスターミナル、扇沢、さらに鉢ノ木沢、鉢ノ木岳、蓮華岳と景色を楽しみながら、それほど急でもなく、大きくトラバースしながら柏原新道は稜線を目指していく。扇沢上部に残っていた雪渓を過ぎると、まもなく種池山荘が見えてくる。稜線に出ると展望は一変して、立山、剣、そして鹿島槍を一望することができた。今日泊まる冷池山荘とそこまでの稜線のルートもすべて眺められるのであった。 思っていたよりきつい爺ケ岳の登りをこなし、南方、中峰とすすむ。南方に登りながら、爺ケ岳の最高峰である中峰を登らない人がいる。きっとあとで後悔することだろう。三百名山を目指しているからには絶対外せないところである。後は今日は下りだけと考えていたのだが、実は冷池山荘手前の鞍部から山荘までの登りが最後の試練であった。まだ12:00というのに今日の行程はここまでである。生ビール900円がお値打ちである。 土曜ということで小屋は大混雑であった。やはり平日の登山にすべきであったと後悔しきりである。4:30夕食。8:15消燈。4:45朝食。 今日は更に良い天気で快晴である。頚城五山、白根山、浅間山、美ヶ原、八ヶ岳、富士山、北岳、中央アルプス、全てを視界に入れることができる。朝まだ涼しい中に出発する。立山連峰から槍ケ岳への裏銀座の山々を眺めながら、布引山を過ぎ、鹿島槍に着く。後立山の北の山々がここではじめて見えてくる。五龍岳、唐松岳、杓子岳、白馬岳....。小休止の後、双耳方の一方である北峰を目指す。スリリングな吊尾根のルートを楽しみながら北峰に着いてみると、南峰に較べ狭い頂上であった。これで今回の登山の目的は達成したのでとりあえず心の中で乾杯。後は冷池から爺ケ岳の間の登りだけが帰りの難関である。時間はたっぷりあるので焦らずにマイペースで上りに挑む。それにしても太陽が昇りきり、すごい陽射しである。種池山荘ではアイスクリームだけで、生ビールをは我慢したのだが、やはり飲んでおけば良かった。下りはただただ暑かった。下りでこうなのだから途中ですれ違う登りの人は更に暑いのだろうと思い同情する。途中2回の休憩だけで登山口の扇沢に着く。早速、堰の手前で水浴びをし、生気を取り戻す。この結果、駐車場までの登りは思いの外快適に歩くことができた。 三角点記録:鹿島槍ケ岳−2等三角点鹿島入、爺ケ岳−3等三角点祖父岳 |
上記登山のデータ | 登山日:2001.07.28-29 | 天候:晴、快晴 | 単独行 | 車中一泊、山小屋一泊 |
登山路第一日目:扇沢バスターミナル駐車場6:07−爺ケ岳登山口6:16−6:46休憩(1700m)6:51−7:41休憩(1875m)7:48−8:37休憩(2175m)8:46−9:26種池山荘(2410m)−10:30爺ケ岳南峰(2640m)10:36−10:54爺ケ岳中峰(2669.8m)−11:44赤岩尾根分岐11:46−11:58冷池山荘(2400m)宿泊 |
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交通往路:出発14:45−15:44国立府中IC−中央高速−塩尻北IC−サラダ街道?−19:20大町19:54−大町アルペンライン−20:59扇沢バスターミナル駐車場 | ||||
交通復路 :扇沢バスターミナル駐車場14:30−大町アルペンライン−大町豊科線−ガラス工房−豊科IC−勝沼IC−R20−日野−川崎街道−溝の口20:30 |