4年前の1999年には、登山禁止のため雄阿寒岳しか登れなかった。百名山完登のためには、雌阿寒岳に登らないわけには行かない。2000年には登山禁止が解除されたようだが、今日まで北海道に来る機会が無かった。 登山口の横にある旅館に泊まったので時間的には余裕がある。それでも今夜の宿である東大雪荘にできるだけ早く着ききたいので、7時半には宿を出た。 熊に注意はこの辺ではあたりまえである。わざわざ川崎で買ってきた熊よけのカウベルをザックにつけ、エゾマツ?の林の中を登り始める。 この登山道は、松の根が自然の階段を作り出しているのでうまい事登っていける。土の部分より松の根が多いように思われる。 それも3.5合目からはハイマツ地帯になり、高木はなくなる。当然視界も開け、みごとな樹海がながめられるようになる。 4合目を過ぎると登山道は砂礫地帯になり、活火山の様相を現してくる。 合目標識がはっきりしているので、目標をたてやすい。9合目の先、頂上直下の登りが、写真などでよく見るチョモランマの南西稜の頂上直前のルートを彷彿させてくれたので、うきうきした気分で山頂に着くことができた。 火口には、水蒸気の噴気口や、青いガス上のものを噴出しているものなどがあり、活発な火山活動を見ることができる。 南側に綺麗なコニーデを形成している阿寒富士が早くや来いと誘っているので早々に山頂を後にする。 火口を右回りに半周すると、オンネトーへの下山口と阿寒富士へのルートの分岐に着く。この分岐から阿寒富士の取り付き鞍部まで一気に下っていく。 鞍部にザックをデポして、阿寒富士の砂礫の中のジグザグに付けられた道を一気に登る。ステップをしっかり踏み込み、軸足がずり落ちないようにして登る必要がある。 山頂には一等三角点がある。頂上に来て、ここからの雌阿寒岳の姿が素晴らしいことが判った。しかしカメラはデポしたザックの中にあり折角の写真をとることができなかった。 雌阿寒岳には20人くらいの登山者がいたが、そのうち阿寒富士にも登ったのは私のほかには2名しかいなかった。すぐそばの山ですばらしい景観を得られるのになぜ登りに来ないのか不思議でならない。 下りはオンネトー目指してオンネトーコースを下る。こちらも合目標識がしっかりついている。砂礫帯からハイマツ帯、そして松林へと雌阿寒温泉コースと同じ変化をしながら下っていく。 オンネトーから雌阿寒温泉までの時間が地図には45分と書かれていたが、登り道で思ったよりきつく、登山後の足に応えた。 雌阿寒温泉に入ってから次の目的地、トムラウシ温泉に向かった。 三角点記録: 阿寒富士−1等三角点阿寒富士 |
上記登山のデータ | 登山日:2003.09.02 | 天候:晴れ | 単独行 | 旅館泊、日帰り登山 |
行程: 雌阿寒温泉登山口7:45-7:57一合目8:00-8:12二合目-8:22三合目-8:35四合目8:42-8:52五合目-9:01六合目9:05-9:11七合目-9:21八合目-9:33九合目-9:42雌阿寒岳山頂9:53-10:13阿寒富士取り付き10:15-10:36阿寒富士山頂10:57-11:08取り付き-10:16七合目-11:24六合目-11:34五合目-11:45四合目11:48-11:56三合目-12:04二合目-12:10一合目-12:16登山ポスト-12:22オンネトーキャンプ管理棟-12:33分岐-13:10野中温泉別館 | ||||
交通往路:雌阿寒温泉、国民宿舎野中温泉別館(泊) | ||||
交通復路 :雌阿寒温泉-道664-螺湾-R241-上士幌-道337-道661-R274-瓜幕-道593-道718-トムラウシ温泉-東大雪荘(泊)(トムラウシへ続く) |